2015年10月22日
台湾二胡工房視察報告☆
みなさん、こんにちは
管弦楽器コーナースタッフの大谷です。
私は先週4日間の日程で台湾へ行って参りました。
台湾は、私たち管弦楽器を扱う部署としてはとてもつながりの深い国であり、
中でも私たちが取り扱う十三堂楽器の二胡は台湾で作られたものです。
今回は、この旅で訪れた十三堂楽器の工房の様子について、少しご紹介したいと思います。

まず、十三堂楽器の工房が位置するのは、台湾北東部に位置する宜蘭県の礁渓という地域です。
台湾屈指の温泉街で有名な観光地でもあります。
魚介類や蘭の栽培でも知られています。

(↑お昼にいただいた宜蘭料理。とってもおいしかったです
)
とても自然や水に恵まれた地域で、私がいった10月はちょうど稲刈りをしている頃で、
あちこちに稲の束が積まれている様子や、それを狙った白鷺が戯れている様子が見受けられました。

十三堂楽器の工房は豊かな自然に囲まれた場所にあります。

十三堂楽器の工房長の李十三さんに案内していただき、早速工房の中へ。
工房の中に入ると、テーブルに完成した二胡が所狭しと並んでいました。

ちなみに、写真右は通常の蛇皮を使った二胡で、左の2点は十三堂楽器オリジナル素材で作った二胡だそうです。
李さんは二胡を作る過程の中で、一番素材にこだわっていらっしゃるそうです。


写真の木材は大谷楽器でも多く取り扱う「老紅木」ですが、この木材はまだ目が粗く、乾燥が足りていないため、
製作の過程で割れてしまったり、縮んでしまうそうです。
そのため、こういった木材は仕入れてもすぐに使わず、長くて20年ほど寝かせてから使うそうです。
ちなみに、下の写真はこれから加工に使うのに適した木材だそうです。
なるほど、見た目もぜんぜん違いますね

そのほかにも、人気の黒檀(烏木)や日本材では貴重な屋久杉などの加工前の木材も見せていただきました。
黒檀はやはり台湾でも大変貴重な木材となり、年々その価値は上がっていっているそうです。
また、屋久杉は二胡を作るには少しやわらかすぎる素材であるため、香りを楽しみたい方にはオススメだそうです。
二胡を作る工程の中で、もっとも難しく重要なのは、蛇皮貼りだそうです。

写真は裁断する前の蛇皮で、長いもので9メートルにもなるそうです。
蛇皮貼りができるのは、工房にいる職人5人のうち2名だけで、経験と技術と時間が大変重要とのこと。
実際に、貼ってうまくできない場合は、微調整に2ヶ月かけることもあるそうです。


最後に李さんから貴重なお土産を頂きました。

私が日本から来たということもあり、桜の花をモチーフにした、二胡の裏板を下さいました。
実は李さん、桜が好きで、庭に桜の木を植えているそう!
この裏板も、デザインすればいろいろなパターンで製作できるそうです
この視察を通して感じたのは、十三堂楽器の二胡の製造には長年の技術と時間をかけているということ。
1本1本丁寧に作り上げているからこそ、あのような奥深く味わい深い音色が生まれているのだとわかりました。
また二胡を語る李さんの表情からは、自分の作品に対してこの上ない愛情を込めていることが感じられました。
いかがでしたでしょうか?
十三堂楽器の二胡は大谷楽器上通本店に常時展示しております。
また、12月4~7日の管弦フェア時には、10本以上展示しますので、ご自分のお気に入りの1本をお選びいただけます。
二胡や十三堂楽器についてもっとお知りになりたい方は、ぜひ上通本店1階弦楽器コーナーにてお待ちしております

管弦楽器コーナースタッフの大谷です。
私は先週4日間の日程で台湾へ行って参りました。
台湾は、私たち管弦楽器を扱う部署としてはとてもつながりの深い国であり、
中でも私たちが取り扱う十三堂楽器の二胡は台湾で作られたものです。
今回は、この旅で訪れた十三堂楽器の工房の様子について、少しご紹介したいと思います。

まず、十三堂楽器の工房が位置するのは、台湾北東部に位置する宜蘭県の礁渓という地域です。
台湾屈指の温泉街で有名な観光地でもあります。
魚介類や蘭の栽培でも知られています。

(↑お昼にいただいた宜蘭料理。とってもおいしかったです

とても自然や水に恵まれた地域で、私がいった10月はちょうど稲刈りをしている頃で、
あちこちに稲の束が積まれている様子や、それを狙った白鷺が戯れている様子が見受けられました。

十三堂楽器の工房は豊かな自然に囲まれた場所にあります。

十三堂楽器の工房長の李十三さんに案内していただき、早速工房の中へ。
工房の中に入ると、テーブルに完成した二胡が所狭しと並んでいました。

ちなみに、写真右は通常の蛇皮を使った二胡で、左の2点は十三堂楽器オリジナル素材で作った二胡だそうです。
李さんは二胡を作る過程の中で、一番素材にこだわっていらっしゃるそうです。


写真の木材は大谷楽器でも多く取り扱う「老紅木」ですが、この木材はまだ目が粗く、乾燥が足りていないため、
製作の過程で割れてしまったり、縮んでしまうそうです。
そのため、こういった木材は仕入れてもすぐに使わず、長くて20年ほど寝かせてから使うそうです。
ちなみに、下の写真はこれから加工に使うのに適した木材だそうです。
なるほど、見た目もぜんぜん違いますね


そのほかにも、人気の黒檀(烏木)や日本材では貴重な屋久杉などの加工前の木材も見せていただきました。
黒檀はやはり台湾でも大変貴重な木材となり、年々その価値は上がっていっているそうです。
また、屋久杉は二胡を作るには少しやわらかすぎる素材であるため、香りを楽しみたい方にはオススメだそうです。
二胡を作る工程の中で、もっとも難しく重要なのは、蛇皮貼りだそうです。

写真は裁断する前の蛇皮で、長いもので9メートルにもなるそうです。
蛇皮貼りができるのは、工房にいる職人5人のうち2名だけで、経験と技術と時間が大変重要とのこと。
実際に、貼ってうまくできない場合は、微調整に2ヶ月かけることもあるそうです。


最後に李さんから貴重なお土産を頂きました。

私が日本から来たということもあり、桜の花をモチーフにした、二胡の裏板を下さいました。
実は李さん、桜が好きで、庭に桜の木を植えているそう!
この裏板も、デザインすればいろいろなパターンで製作できるそうです

この視察を通して感じたのは、十三堂楽器の二胡の製造には長年の技術と時間をかけているということ。
1本1本丁寧に作り上げているからこそ、あのような奥深く味わい深い音色が生まれているのだとわかりました。
また二胡を語る李さんの表情からは、自分の作品に対してこの上ない愛情を込めていることが感じられました。
いかがでしたでしょうか?
十三堂楽器の二胡は大谷楽器上通本店に常時展示しております。
また、12月4~7日の管弦フェア時には、10本以上展示しますので、ご自分のお気に入りの1本をお選びいただけます。
二胡や十三堂楽器についてもっとお知りになりたい方は、ぜひ上通本店1階弦楽器コーナーにてお待ちしております

Posted by 大谷楽器スタッフ at 19:00
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