なんだか寒い日が続いてたかと思えば急に春先のように暖かい日になったり変な気候ですね
皆さんこんにちは
大谷楽器の前田です
今年に入ってから管楽器のことについてブログを書かせて頂いております。
今回は楽器のメンテナンスについてお話をさせていただこうと思います。
まず何故メンテナンスをしなければならないのか?ということについて説明させていただきます。
人間は体調が悪いと能力を十分に発揮できません。それは楽器も同じです。安定した美しい音の演奏は、演奏者の演奏技術はもちろんですが、楽器の状態の良し悪しにも大きく左右されます。
もし楽器の状態が悪ければ正しい音を出すだけでも演奏者に大きなプレッシャーとなり、豊かな音楽表現の余裕はありません。楽しい演奏活動、より豊かな音楽表現のためには楽器をよりよい状態に保つことが不可欠です。
演奏者による普段のお手入れはもちろんですが、人間に医師の定期診断が欠かせないように、楽器にも専門技術をもった技術者による定期的なメンテナンス(点検・修理)が必要なのです。
というように楽器も人間と同じように健康な状態でないと楽器本来の力を発揮できないのです。
ここではトランペットのお手入れの仕方をご紹介します。
演奏後の手入れ
抜差管から水分を抜く
ピストンを押さえながら抜差管を抜いてください。ポンと音がする抜き方は悪い抜き方です。抜いた抜差管から水分を抜き出してください。また、ウォーターキイからも管体内の水分を出してください。
*抜差管の材料は真鍮や洋白で耐食性に優れておりますが、水分が長時間残留しますと腐食が進行する恐れがありますのでご注意ください。
●演奏前と同様にバルブオイルをピストンバルブに差し、ピストンを2~2回上下させましょう。
バルブオイルの注油
バルブケーシングの笠のネジを外し、ピストンを回さずにまっすぐ途中までゆっくりと抜きます。
ピストンバルブオイルを2~3滴注油します。
再び笠のネジを締めて、オイルがなじむように2~3回ピストンを上下させてください。
*オイルの注油を怠ると、動きが悪くなることがあります。まめに手入れしましょう。
週に一度行う手入れ
抜差管の掃除
抜差管を抜くときは必ず該当ピストンを押さえながら抜いてください。
ポリシングガーゼをクリーニングロッドに金属部が露出しないように巻付け、
1.抜差中管、外管の内側の汚れを取ります。
2.トリガー付き抜差管(第1、第3)にチューニングスライドオイルを注油。オイルがなじむように2~3回スライドさせましょう。
3.主管抜差管、第2抜差管、トリガーなし抜差管には、スライドグリスを少量塗り、オイルがなじむように2~3回スライドさせてください。
ウォーターキイホールの掃除
ウォーターキイホールの汚れは、トーンホールクリーナーで落としましょう。
月に一度行う手入れ
バルブケーシングの掃除
1.ポリシングガーゼをクリーニングロッドに金属部が露出しないように巻き付け、バルブケーシングの内側の汚れを取ります。
2.ピストンの汚れをポリシングガーゼで拭き取ります。バルブケーシングにピストンを差し込み、バルブオイルを2~3滴注油します。
管体内を洗いましょう
1.フレキシブルクリーナーのブラシにブラスソープ水溶液を含ませ管内を洗います。
2.汚れが落ちたらきれいな水でブラスソープを洗い流してください。
ガーゼで水分を完全に取り、オイル、グリスを差してください。
期間はあくまで目安ですが定期的にお手入れは行ってくださいね。
他の楽器のメンテナンスの仕方もおいおい書いていきますので少々お待ち下さい。
楽器わ良い状態に保てば、楽器の寿命も長くなり、練習効率も良くなります。
皆様も是非ご参考下さい。